【第三回】スライドのボディはメッセージを「可視化」することに注力する

コンサルスキル

Power Point(以下、パワポ)の書き方講座を始めて三回目、ようやくたどり着きました!いよいよボディの書き方について解説していきます。

ボディで一番大切なことはそのスライドで「相手にどこを見て欲しいか?」です。
本日の内容を意識すると「大事なことが相手に伝わらない」という事態は発生しません。是非マスターしましょう!

スライド作成における大前提のルールは3つ

これは復習になりますが、以降も大前提として話を進めていくため改めて記載しておきます。

伝わるスライドの基本ルール

これを前提に、スライドを作り込む上でどのようなことを意識すればいいのか見ていきます。

人は「左右上下」の順番で見る、だから大事なことを「左右上下」の順に持ってこれば良い

まず、実は重要な「配置」のルールからです。

これを解決する手法が 「アイトラッキング・ヒートマップ」を利用した資料作成法です。
このアイトラッキング・ヒートマップとは、視線のサーモグラフィーのことを指しますが、資料で言えば「視線が集まりやすい場所」すなわち「人の記憶に残りやすい場所」のことを指します。

実は、日頃目にする多くのWebサイト書籍(漫画も含む)でも広く利用されています。
配置を一つ変えるだけで、非常に優れた視覚的効果を生み、読者を納得させる・・・そんな手法こそがアイトラッキング・ヒートマップを利用した資料作成術となるのです。

それでは簡単な例を紹介していきましょう。まずは以下のスライドをみてください。

アイトラッキング・ヒートマップとは?

このスライドを見て、貴方はどんな順番に資料を閲覧しましたか?
間違いなく、「①左から右」に「②上から下」へ視線が動きます。 そして「アイトラッキング・ヒートマップが資料作成に役立つ」くらいのことまでが頭に入ります。

アイトラッキング・ヒートマップの動き

何故なら、横書きの文化圏であれば万国共通で、文章を①→②の順で自然に目が追ってしまうのと同様、スライドも①→②に向かって見るからです。仮に、縦書き(例:日本の新聞)の場合は「①上から下」「②右から左」ですが。

この例で何が言いたかったのかと言えば、資料を見せる相手に伝える大事なことはやはり「メッセージに込めるべき」であるということです。そしてボディはそれを分かりやすく模式図にし、重要な部分を左上にしてあげる(だからこそメッセージラインが左上に来る)ことです。

しかし、実はアイトラッキング・ヒートマップには弱点があります。それこそが次に説明する「画像」や「色」の扱いになるのです。

安易な画像や色の利用はメッセージを希薄にする。だからこそ画像を資料に差し込む際には本当に必要な部分にだけ使うことを心掛ける

では、アイトラッキング・ヒートマップにおいて、画像や色がどのような効果をもたらすのでしょうか?

伝わるスライド

ある程度のルールをベースに使用

伝わらないスライド

フォントや画像を統一感なく使用

この例でも分かる通り、「メッセージライン」という人の視線を明らかに集めなければいけない場所(ホットスポット)に対し、色が変わっている場所や画像をいれている場所どうしても視線が集まりますよね?

これこそが「第二のホットスポットを生んでしまう=メッセージの希薄化」です。

もちろん、デザインを意識して綺麗にすることは全く問題がありません。しかし、意図せずやってしまうのは最悪です。

それであれば画像や色は特に使わない方がまだマシと言えるほどです。(色を全く使わないとそれはそれで殺風景になるため少し寂しいです・・・)

しかし、資料を作る目的は「綺麗なものを作ること」ではなく、「意味があるもの(意思決定や学びに繋がる)」であるとこれまでにも説明してきました。

デザインセンスとメッセージ性の関係

だからこそ、安易に画像・色などの利用は絶対にしないでください。
自分が想像している以上に資料を見せる相手によっては言いたいことが伝わりません。

これはプレゼン資料でも同じです。というよりは、むしろプレゼン資料の作り方で最も難しい部分だとも言えます。

これは本トレーニングの初めにも言いましたが、「メッセージ性」を観点にすればプレゼン資料もコンサル資料も基本は同じです。しかし、デザイン性については全く別で、ありのままを伝えればよいコンサル資料に対し、プレゼン資料は「驚き」や「感動」といったより強い共感を求めることがあるからです。

本トレーニングも徐々に難しい内容になってきました・・・が、実は「あること」をすればちゃんと伝わる資料が書けるのです。そのあることとは?

スライド作成の基本は表を書くこと。論理的に考えた結果を表として表せば良い。

本日の大前提でも「論理的であること」が重要だとお伝えしましたが、それを表にしてしまうことが一番簡単かつ効率的な方法です。

表のイメージは以下のような「グラフ」を想像するかと思います。

グラフの種類

このイメージは間違ってはいませんが、グラフは表(※)により視覚的効果をつけたものであり、厳密に言えば違います。
※データを一覧にしたものを「表」とも言いますが、ここでは資料作成について話しているため「構造化は完了」しており「視覚的効果はまだない」ものとして「表」を定義します。

ただ、両者において共通していることが「軸」にあります。

グラフの方がイメージしやすいと思うので、まずはグラフを例にしてみましょう。

グラフの軸とは?(赤字)

事実として、赤矢印で表現した箇所は全て軸です。
棒グラフでは良く「軸」という表現を使いますが、これは円グラフやレーダーチャートでも同様に軸と言って何ら問題ありません。ある意味、これこそが「視覚的効果を上げた結果」とも言えます。

では、本題の「表」はどうか?もちろん表にも軸があります。

表における軸

これはロジカルシンキングのトレーニング方法ですが、「通常のトレーニング方法」と「オリジナルのトレーニング方法」を比較しています。そして、2つのトレーニング方法を観点にそれぞれの特徴からオリジナルのトレーニング方法に競争の優位性があることを説明しています。

「いや、結局それなりに視覚的効果を狙っている」と思うかもしれませんが、以下のようなものだったらいかがでしょうか?

表でファームとオリジナルの方法を比較(抜粋)

完全に表形式になっていますね?ただ、これで十分論理的な比較は出来ていますよね?
※実際はより多くの軸があります。網羅性などを観点にしたらもちろんファームのトレーニング方法が正解ですが、これは論理的思考力を時間をかけずに身に着けることを観点に比較しているため。

そう、だからこそ表が完成したらそれで十分です。

もちろん視覚的効果が高ければ高いほどいいでしょう、しかし肝心の疑問が何個も沸くような資料は作成すべきではありません。また重要な観点を見落とすような装飾も施すべきではありません。

本当に重要なことなので繰り返しますが、資料を伝える相手のためにすべきことは「理解」→「意思決定」してもらうことです。だから十分だと言いました。

まとめ(資料作成術は結局伝わる資料を作るということ)

このトレーニングを見ていただく方は「初めて資料を書く」「ある程度書き慣れている」など様々だと思います。

・初めて書く方は下手な装飾をしないようにしてください。
・資料でダメ出しされる方は一度初心に帰ってみてはいかがでしょうか?

仮に優れたアイディア・センスがあろうと伝えるスキルが伴わなければ結果後悔することになるかもしれません。自分も企画書が通らず他社に先を越され、結果損失が出てしまったこともあります。

人によっては「たかが資料作成」と思うかもしれませんが、そんなことは全くありません。
まずは一度作ったメッセージをボディが「可視化」出来ているかみてください。

是非、今後の資料作成において参考になれば幸いです。

タイトルとURLをコピーしました